日本からの参加例

ECOTIP (北海道大学・東京大学)

ECOTIP – Arctic biodiversity change and its consequences: Assessing, monitoring and predicting the effects of ecosystem tipping cascades on marine ecosystem services and dependent human systems

北海道大学平田先生へのインタビュー記事についてはこちらをご覧ください

プロジェクトの目的

北極海域の海洋生物多様性と生態系の現状を明らかにするとともに、気候が変動する中での海洋の管理方法や適応戦略を自然科学の立場から提言するための国際共同プロジェクト。日本からは北海道大学と東京大学が参加し、北海道大学北極域研究センターでは人工衛星から得られるデータを活用することで、気候変動下での海洋生態系の抵抗力や回復力、持続性などを研究しています。

このプロジェクトは、10か国の研究組織16機関からなるコンソーシアムによって実施されています。

日欧協力について

北海道大学 北極域研究センター 特任准教授 平田 貴文様

共著で論文を書いたこともあるポーランド人の研究者に誘われ、このプロジェクトに参加しました。私の研究者としての軸足は、北極域研究センターで推進している国内プロジェクトにありますが、国際的な共同プロジェクトに参加することで可能になる研究があり、貴重な情報や知識も得られると考えています。

私たちが属する地球科学の分野では、ひとりで進められる研究はほとんどありません。研究をするには、複数の研究者や研究機関が連携する必要があります。そのため、さまざまな国や機関の研究者が連携する今回の国際共同研究も、大きな意義があると感じています。例えば、北極海域の研究においても、日本の研究はどうしても近くのベーリング海峡やチャクチ海が中心となります。しかし、今回のプロジェクトでは大西洋側の北極海域のデータを得ることができるため、私たちの北極海域に関する研究も局地的な研究から俯瞰的な研究へ発展させていくことができると期待しています。

他国の研究者と協力関係を築くためには、このような国際的なプロジェクトに参加してネットワークをつくっていくことが非常に有効な方法だと思います。

Project Details

Project Participants

Coordination:

  • Danmarks Tekniske Universitet (Denmark)

Organisations related to the project:

  • Universitetet I Tromsoe – Norges Arktiske Universitet (Norway)
  • Hafrannsoknastofnun, Rannsokna- og Radgjafarstofnun Hafs og Vatna (Iceland)
  • The University of Stirling (United Kingdom)
  • Kobenhavns Universitet (Denmark)
  • Universitat Wien (Austria)
  • ABO Akademi (Finland)
  • Aarhus Universitet (Denmark)
  • Helmholtz-Zentrum Hereon GMBH (Germany)
  • Aalborg Universitet (Denmark)
  • Instytut Oceanologii Polskiej Akademii NAUK (Poland)
  • Stiftelsen Grid Arendal (Norway)
  • National University Corporation the University of Tokyo (Japan)
  • Kokuritsu Daigaku Hojin Hokkaido Daigaku (Japan)
  • Gronlands Naturinstitut (Greenland)
  • Bedford Institute of Oceanography (Canada)