評価プロセスと結果
評価手順
提案書に許容性、そして適格性がある場合、提案書は独立した専門家に届けられます。当該専門家らは科学的利点に基づいて提案書を評価します。
完全な提案はそれぞれ、最低3人の専門家によって評価されます。しかし多くの場合、提案が対象とするあらゆる種類の法規および分野を熟知しているより多くの専門家が必要となります。
二段階手続の第一段階については、特別なケースでは、最低2人の専門家が必要となることがあります。
個人評価
専門家は個別に作業をします。専門家は各基準に対するスコアを解説付きで付与します。これらは、 評価概要報告書(ESR)内にある参加者ポータルを介して伝えられます。
コンセンサス・グループ
個別的な評価を行った後、コメントおよびスコアを含めた一般的な立場について同意するため、専門家はコンセンサス・グループで同じ提案を評価した他の専門家に加わります。
各グループは、仲介人が補佐します。仲介人の定義は下記の通り。
- コンセンサスを公平に要求する
- 評価基準に従って各提案が公正に評価されるようにする
仲介人は通常、欧州委員会の職員です。
委員会審査
評価の適格スコアを達成しているすべての提案に対する助成金が不十分な場合、審査委員会は下記項目を行います。
- 評価全体の一貫性を確認するため、公募内のすべての提案に対するスコアおよびコメントを再調査。
- 必要に応じて、新しい一連のマークを提案、もしくはコメントを修正、および評価者が同意できなかった事例を解決。
審査委員会は、コンセンサス・グループ、新たな専門家または二者の組み合わせによる専門家で構成される場合があります。全体の公募を対象としている一つの委員会、または、公募の異なる部分を対象にしている複数の委員会がある場合があります。各委員会は、ワークプログラムに掲げられた指標予算および公募条件によって定義される、一つ以上のランク付けがされたリストに責任を負っています。
同一スコアの提案
委員会は、作業プログラムで与えられた手続に則って、同一スコアの提案に対する優先順位を勧告します。
審理
欧州委員会は委員会審査の一環として、審理を準備する場合があります。この場合、個別的および全体の適格基準を上回っているコンセンサス・スコアを達成した提案をもつコーディネータに対して招待状が送付されます。また、個別的な閾値を上回っているが全体の適格閾値を下回っているスコアを持つコーディネーターに対しても招待状が送付されます。
コーディネータは、提案を明らかにし、委員会が最終ランキングリストおよびスコアを設定できるよう、追加的な情報を提供するよう依頼される場合があります。
この情報は、両当事者が同意することを条件として、書面、電話または遠隔ビデオ・インタビューによって提供することができます。
委員会報告書は、委員会報告者(専門家である場合)および議長を含めた最低3人からなる専門委員によって承認されます。
評価結果
最終評価の結果
コーディネータに対して最終評価の結果を通知する前に、欧州委員会は専門家の評価結果を見直して最終ランキングリストをまとめます。
他で非常に類似した提案に対して資金提供を既に受けている、もしくは、提案がEU方針またはユーラトム方針に対し、いかなる形であれ明らかに反していることが判明した場合、助成金がオファーされることはありません。
最終ランキング
欧州委員会は下記の事柄を行います。
- 適格スコアを上回るスコアがあるすべての提案を含んだランキングリストを作成。
- ランキングリストから可能な助成金の提案リストを作成。リストの提案数は入手できる予算次第となります。
コーディネータが評価結果に関する情報を入手すると、参加者ポータル上での公募トピック条件の各ページにて、おおよそのスケジュールを確認できます。
保留リスト
利用できる予算が、評価協議において適格スコアに達した全ての提案に対し、助成するには少なすぎる場合、いくつかの提案(より高いスコアを得たプロジェクトが進まない、もしくは追加の助成金が利用可能になった場合において助成金がオファーされる可能性がある提案)は、保留リストに掲載される場合があります。
提案が保留リストに掲載された場合、コーディネータに通知されます。欧州委員会は、助成金がオファーされる可能性が低い日付を明示する場合もあります。
拒否決定
提案が棄却された場合、下記の理由から、欧州委員会はコーディネータに通知を行います。
- (評価の前後において)不適格であることが判明する。
- 関連する基準に達していない。
- ランキング外にあり、利用可能資金の制限金額に関する資格を得られない。
- 倫理審査(第13.3条、参加規定を参照)にある倫理要件を満たしていない。
- セキュリティ上の懸念がある。
助成金準備要請
評価が終了した後、申請者には評価結果書面が送られます。
助成金が利用可能になった提案を行ったコーディネータは、助成金に対する準備を開始するよう要請されます。
- 通知書は、評価結果書面が参加者ポータルで利用可能であること知らせるものです。通知書を読むには、個人アカウントにログオンし、「My Area」セクションの下にある「私の提案」ページへ行き、追跡調査(FO)ボタンをクリックする必要があります。
- 提案が良好な場合、評価結果がPPで利用可能という情報および助成契約データの準備を開始する公募の両方を、同じ通知を受け取ります。
この場合、「My Area」セクションの下にある「私のプロジェクト」ページへ行き、プロジェクト管理(MP)ボタンをクリックしてください。 - 助成金準備開始要請が遅れた場合、2つの異なる通知書(最初に評価結果について、次に助成金準備の開始について)を受領する場合があります。
評価結果書面は、助成金管理サービス・ツールにてダウンロードが可能です。
助成金準備にあたり更なるステップに進むには、「助成金準備」セクションを確認してください。
助成金準備の実施に必要なすべてのアクションに関して、通知が電子メールで届きます。詳細については、助成金関連のすべての通知および受取人のリストを参照してください。